2012年1月14日土曜日

時間割を見習う(2)



某CSチャンネルに勤めている私は、
出社すると、
最初にデスクで事務的な業務を行う。

技術の人間だが、
スケジュールや他部署との連携などの
ウインドウズな仕事も抱えている。

それが終わるとスタジオに移動して、
本業の「MA」という作業をはじめる。

私の会社のスタイルは、
一般的のスタジオにおける作業スタイルとは異なるが、
社内制作のプロモーション番組のMAは、
以下のような工程で進める。

(1)作業ファイルを作成。
(2)映像・音声素材のインポート
(3)音声トラックを振り分ける
(4)音声を加工し、整える
(5)ミキシング

例えば、
1日で5件の作業を担当する場合、
普通のエンジニアは
(1)から(5)の工程を順番通りに5回繰り返す。
しかし、
へそ曲がりの私は、
そういう仕事の非効率性を嫌う。

まず、
すべての作業が始まる時間帯に
(1)の工程を5件分まとめて済ませる。
これにより
その日のスケジュールを確実に把握してしまう。

続いて、
(2)の工程を5件分まとめて済ませる。
この段階で、
素材の不備や不都合、疑問点などを見つけ、
制作担当者(ディレクター)にメールで連絡してしまう。

こうしておけば、
自分が作業を進めている間に
問題点は勝手に解決していくことになる。

MAという作業は、
すべてのプロセスをコンピューターのソフト上で行うので、
私は作業内容に合わせたテンプレートを揃え、
エコーなどの加工のパターンも事前に用意している。

スタジオが空いている時間は、
このような「準備」に費やしている。


話を元に戻そう。

作業開始時間が過ぎて、
スタジオに制作担当者が現れる頃には、
すでに(3)の工程なので、
仕事は私のペースで進むことになる。

こうしたスタイルが定着しているので、
率直なところ、
制作担当者がいなくても作業は十分に進んでしまう。

彼らは、
そんな空気を読んで、作業途中で何度か席を外す。

この隙に、
私はツイッターなどインターネットを徘徊し、
適当にリフレッシュする。

余裕があれば、
別件の(3)の工程に手を出す。

午後の遅い時間の仕事ほど、私の自由時間は増えていく。

私の場合、
スケジュールに「無駄」を見つけた場合、
作業の順番の入れ替えや
複数の作業の統合を要求することもある。

まさに「時間割」の変更だ。


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