2011年4月17日日曜日

天玉そば

私は無類の「そば」好きだったりする。

このシンプルな一品を最も旨く食べられるのは
やはり「ざるそば」だと思う。

構成要素が限られているので、
小手先の誤摩化しは通用しないところが面白い。

そばの出来映えは
最小限の「麺」と「つゆ」だけのほうが
職人の能力が反映されると考える。

だから、
贔屓の店・信頼できる店では
ほぼ確実に
私は「ざるそば」を注文する。

これが、私の中でのAランクと言える。

しかし、
気軽に「そば」を楽しみたい時もある。
そんな時は、大概「天玉そば」を選んでいる。

細かいことを無理やり掘り下げるつもりはないが、
「麺」「つゆ」「天ぷら」「玉子」という食材が
一定以下の品質だと話にならない。

プロなら基本は習得しておくべきだ。

それぞれの食材が
丼の中で喧嘩をせずに馴染んでいる。

技術屋としては、
それが無いと残念な気持ちになってしまう。

天玉そばが旨い店は、私のBランクになる。

個人的には
高級品を過剰に大切にする発想は持っていない。

私は、
この考え方を20年ほど前に確立し、
いろいろな人に語ってきたが、
これを丸ごとパクって、
まるで予てからの持論のようにしているヤツがいる。

父・センタローである。

息子の考えを真似て吹聴しているうちに
ついには自分自身の発想であるかのように錯覚している。

実に困ったジジイだ。

でも…、
駅などにある立ち食いそば屋がとにかく好きで
高速道路のSA・PAでは
かなりの比率で麺類を食べる私の習性は
DNAによるものとしか考えられない。

しかも、
中央高速を利用する際の休憩ポイントは
一般的な「談合坂」ではなく「石川」で、
そこでは
100%「天玉そば」だったりする。

昨日も、そのまんまだった。

年を重ねてくると
不思議と父親と似ている部分が目立ってくる。

親に対する尊敬がない人間としては、
これ以上にムカつくことはない。

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