2010年11月13日土曜日

マスコミは平然と嘘を書く

昨日、ZAKZAKに以下のような記事があった。

日本サッカー史上初のプロ主審となった岡田正義主審(52)が
今季限りで引退することになった。


この話が本当だとしたら、
日本全国のサッカーを愛する人たちが大喜びすることになるが、
記事の中に極めて不快な部分があった。

> 岡田主審は1998年W杯主審として活躍したが、
> (略)
> 08年J1第13節(浦和-G大阪)では
> サポーター同士の暴動のきっかけとなる判定。

この件に関しては、
私は何度も繰り返しブログなどに書いているが、
あの騒ぎは「暴動」などではない。

なぜ事実でないことを平然と書けるのか、
まったく理解に苦しむ。

あの日、私は埼玉スタジアムの南ゴール裏にいた。

本当の顛末は以下の通りだ。

・試合開始前から、
 G大阪の一部のサポーターが浦和のサポーターを狙い、
 水風船を投げ始める。
・水風船が当たり、
 頭から水を浴びる被害が続出。
・犯行グループの周囲のG大阪サポーターは
 この状況を笑いながら見ていた。
・試合中も水風船は断続的に投げられる。
・ハーフタイムに、
 浦和サポーターが警備員などに抗議するが、
 誰も何もしてくれなかった。
・後半になると、水風船が尽き、
 ペットボトルなどが投げ込まれる。
・試合終了後も
 様々なものが投げ込まれる。
・スタジアムに詰めていた警察官がスタンドに現れるが、
 彼らも傍観するだけだった。
・投げ込まれたものに当たり、
 負傷者が出る。
・緩衝地帯の策越しに
 浦和のサポーターが投げ込みをやめるように訴える。
・犯行グループは、それを無視。
 投げ込みを続ける。
・緩衝地帯に多くの人が殺到したため、
 浦和側の策の一部が倒れる。
・状況が分からないまま騒ぎに便乗した者が出て、
 浦和側からも投げ込みがあった。
・興奮状態の中でも
 冷静に沈静化を図る者もいて、
 双方のサポーターによる乱闘には至らなかった。

要するに、
G大阪の一部の人間が非常識行為を延々と続けていて、
浦和側は被害を受けた。

この部分が欠落すると、
完全に真相を見失ってしまう。

警備・警察が、
試合前に犯行グループを排除すべきだったが、
彼らが何もしないために
被害者が加害者を制止しなければならない状況になった。

それだけの話で「暴動」という事実は無い。

ちなみに
試合終了後にG大阪のサポーターが最前列から壕に落下する
トラブルがあったが、
上記の騒動とは関連性が無い。

さらに、
岡田主審の狂った判定が試合を台無しにしたことは事実だが、
2件の騒ぎの「きっかけ」では無い。

同じ日に起きた出来事だが、
大手マスコミは
断片的な情報を勝手に繋ぎ合わせて
事実とは噛み合ないストーリーを作ってしまう。

そもそも
試合後の騒ぎが起きた時、
ピッチレベル、あるいはスタンドに報道の人間はいなかった。

最前列にいた私が見かけたのは、
当日、試合中継をしていたテレビ局のカメラマン1人と、
スチールのカメラマン2名だけだった。

この3人は、
壕に落ちて動けなくなったG大阪のサポーターを写すのに
夢中だった。

だから、
この騒動に関わる映像・画像は
大半がスタンドにいた人に撮影されたもので、
プロの機材によるものは、ほぼ存在しない。

記事も
ざっくりと「暴動」と決めつけるだけで、
具体的に何があったかのレポートも公表されていない。

実際には自分で見ていないことを
憶測だけで記事にしてしまう。

そして、
それを既成事実化してしまう。

大手マスコミの記事を鵜呑みにしてはいけない。

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