2013年12月1日日曜日

ワープロを捨てた




ワープロと言っても
パソコンにインストールするソフトウエアではなく、
大昔の「専用機」である。

30年近く前に専門学校に入学した直後に購入したものだ。

とっくの昔に不具合が出ているし、
機能的にも貧弱過ぎる。

記録媒体もフロッピーディスクだから、
Macユーザー的な感覚からすると博物館級の貴重品だ。

かつて私をアシストしてくれた愛機だけに
ずっと居場所を確保していたが、遂に限界、潮時である。

引っ越しを機に捨てることを決意した。

私は幼稚園の時点で「ひらがな」「カタカナ」をマスターし、
アルファベットの大文字と小文字も理解し、
自分と家族の氏名と住所は漢字で書けたのに、
その頃になって
左利きを無理やり右利きに直された。

このため、
今でも筆順(書き順)は独創的で、
日常的に大人から注意ばかりされたため、
文字を書くのが好きではなくなった。

作文は…というか、
口から出任せ的な発想は得意だったが、
それを書き記すことは苦手だった。

また、手書きだと
自分自身の文字バランスの些細な乱れが気になり、
無性に書き直しをしたくなる。

そんな超B型の芸術的なセンスは
一般生活、特に学業には単なる邪魔だった。

ワープロならバラバラに書いたものを
後に自在に寄せ集める「編集」が出来る。

私には好都合な代物だった。

専門学校では
頻繁にレポートや企画書、台本などを提出しなければならない。

確か15万円ほどしたが、
時代に先駆けた甲斐はあったと思う。

しかし、
当時はワープロで文書を作成してプリントアウトする手法は
旧い世代の主張により「邪道」とされていた。

学校に提出する文書は
結局、手書きで清書しなければならなかった。

理不尽な決まり事は
新しい世代が破壊していかなければならない。

切に感じていたことを思い出した。


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